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披露パーティーは菊之丞さんの地元・千葉県市川市の鳶衆による木遣の先導でスタート。三遊亭円歌落語協会会長と古今亭圓菊師匠に引率された菊之丞さんは、ゲスト全員が着座するテーブルのあいだを練り歩いて壇上へ。ここで円歌会長、桂歌丸・芸術協会副会長、新宿・末廣亭の席亭さんの挨拶がありましたが、今回の菊之丞さんの真打昇進は、寄席の席亭さんたちが落語協会に働きかけたことで実現したものだとの逸話も披露されました。しかも単独（ピン）での昇進です。いかに関係者の間でも期待が高いかの証でしょう。 挨拶のあとは新潟の銘酒「吉祥山」の薦被りで盛大に鏡割り。このお酒で乾杯のあとは、タンゴの生演奏をバックに歓談の時間。料理はフレンチのフルコースでありました。鳶衆のハシゴ乗りからお囃子衆による出ばやしのあれこれ……と余興も途切れることなくつづきます。途中の挨拶も、皆さん、落語関係者や落語が好きな方たちばかりなので、いずれもユーモアたっぷりで、どこぞの結婚式などとちがって飽きることがありません。とはいえ地元市川市の子供たちから花束を受け取ったシーンなどは、ちょっと結婚式をホーフツとさせましたが、もちろん菊之丞さんは独身です。 ２時間半のパーティーも、あっというまにお開き。ゲスト入場のときも挨拶し、退場のときも、また挨拶。まるでコメツキバッタのように腰を低くしてお辞儀を繰り返すのも、これまた菊之丞さんの人柄そのものです。こんなところも若くして大勢のファンを獲得した理由のひとつなのでしょう。 ９月21日からは、上野鈴本演芸場、新宿末廣亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場と、40日間連続でトリをつとめる真打昇進披露興行が控えています。その前に、明日も二ツ目として最後の早朝寄席（上野鈴本）がありますので、めでたい夜とはいえ、お酒のほうはホドホドに。これからも楽しい落語を聞かせてください、菊之丞さん。 （2003年９月６日深夜／すがやみつる記） ※写真をクリックすると大きな写真が表示されます。 |
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